国公立大学医学部入試の基礎知識

大学受験の中でも人気が高く、ハイレベルな医学部医学科の入試。
今回は、国公立大学の医学部入試について解説します。
国公立大学の医学部はいくつある?
2022年現在、医学部医学科を設置している国公立大学は、国立大学42校、公立大学8校の50校です。
また、文部科学省所管外の防衛医科大学校を含めると51校になります。
国公立大学の医学部の学費は?
国立大学は学部によらず入学金282,000円、年間授業料535,800円が標準額として定められています。(2022年現在)
ただし授業料は標準額の120%を上限に各大学が設定でき、千葉大学と東京医科歯科大学の年間授業料は642,960円になります。
公立大学の授業料は国立大学と同程度ですが、入学金は地元地域から進学する学生とそれ以外の学生で入学金に差を設けている大学がほとんどです。
国公立大学の医学部入試の動向は?
ここ数年医学部の志願者は減少傾向にあるものの、国公立大学でも一般入試前期日程の倍率は4倍近く大変人気がある学部です。
これは後期日程を廃止する大学が増えていることも要因の1つに挙げられます。
一方で総合型選抜や学校推薦型選抜は拡大傾向にあります。
特に、地域枠(出身地区や卒業後の勤務地等に制限がある入試枠)を学校推薦型選抜に設置する大学が増えています。
国公立大学の医学部の入試内容は?
共通テスト
基本的に、外国語・数学2科目・国語・理科2科目・地歴公民1科目の5教科7科目の受験となります。
多くの国公立大学では共通テストの結果による第一段階選抜(いわゆる足きり)が行われるので、志望大学の第一段階選抜の実施について必ず確認しておきましょう。
第一段階選抜を実施しない大学でも医学部に合格する生徒は共通テストで85%程度の高得点を獲得しているので、基礎学力をしっかり身につけておくことが大切です。
二次試験
多くの大学でボーダー偏差値65以上と非常に高いレベルが求められます。
前期日程では英語・数学・理科2科目+面接というところがほとんどです。
理科は物理・化学・生物からの選択が大半ですが、中には物理・化学の2科目を指定している大学もあります。
東京大学・京都大学・名古屋大学・山形大学では国語も必須科目となっています。
後期日程は、総合問題または小論文+面接というところが多いですが、千葉大学のように学科試験を行うところもあります。
二次試験は各大学で出題傾向が異なりますので、志望校に合わせた学習計画を立て対策していきましょう